案内ガイドの養成

第1回 座学

平成25年度は、東成瀬村の案内ガイドを養成するためのプログラム作りとガイド希望者に対する養成講座を実施した。

写真(左)は、第1回目の養成講座(座学)の様子。

座学講師は、あきた山の學校代表 藤原優太郎氏。

第2回 実践「東成瀬村伝統行事体験ツアー」

第2回目の養成講座は実践編として、受講者で企画した「伝統行事体験ツアー」を実施した。

実施日:平成26年2月8日(土)

  7:45 バスで秋田市を出発。

10:00 会場のまるごと自然館に到着。

先に行った2回のツーリズムからのリピーターの参加者も多いため、現地ガイドとの再会に、「また来たよ」とすっかり打ち解けてお話されている様子もみられた。

最初の体験メニューである餅つきから始めてもらった。本日、「なるせの昔っこ語り」を披露してくれる、東成瀬昔っこの会のメンバー、備前 ムツさんが中心となって、元気な掛け合いで盛り上げてくれた。参加者もそれぞれにつき手、返し手に挑戦し、タイミングの難しさに苦戦しつつも、楽しんでいただけたようだ。

餅つきの後は外へ出て、雪中田植え体験を行った。

※雪中田植えとは…小正月の農事に関わる行事のひとつ。ウワミズザクラ、コシアブラ、ミヅキ、ホオノキなどの枝を林に見立てて雪の上に刺し、しめ縄を張り巡らす。稲や大豆に見立てた“わら”や“まめがら”などを植えて、一週間後にその様子を観察し、農作物の豊凶を占う伝統行事。

雪中田植えは、現地ガイド佐々木 友信さんが中心となって進めてくれた。参加者も蓑をまとい、田んぼに見立てた雪の田の中に足を踏み入れ、慎重に藁の束を埋めていった(写真-左)。

 この地域では、1年(12ヵ月)が無事に過ごせるようにと、12株を植えるとのこと。しめ縄には、煮干しと紙垂(しで)を利用する。

「大豆のような大きな粒の米ができますように」と、大豆や塩、水をまく(写真-右)。農作に限らず、衣食住に関わる願い事をするそうだ。そして、全員で田に向かって手を合わせた。

 東成瀬村では、この雪中田植え行事を地元の小学生にも体験させているとのこと。佐々木 友信さんは「子どもたちが大きくなって、村を出て都会に行ったとしても、きっとこの体験は思い出に残るはず。いつでもふるさとを思い出してもらえるように」と語っていた。

続いて、ホケキョ餅作り体験を行った。

※ホケキョ餅とは…稲穂餅とも言われる、この地域ならではの干し餅。この時期に作り、寒いところに吊るして干す。「早く食べたい」とせがむ子どもに、「ホケキョ(うぐいす)が鳴くまで(=春まで)待って」と言ってあやしたことから、ホケキョ餅と呼ばれるようになったという。

小さい団子状の餅を、細く綯った縄に挟むようにくっつけて作る。餅の大きさや間隔を揃えることが難しかったようだが、「初めての体験で楽しかった」という声が多くきかれ、参加者には喜んでもらえたようだった。

 

昼食は、午前中についた餅をすまし餅や黄粉餅、おはぎにして味わってもらった。つきたての餅の柔らかさが好評だった。

 餅以外にも、いぶりがっこや茄子の花ずしなどの漬け物類、きんぴらごぼうの寒天など郷土料理が並び、こちらも非常に喜ばれた。作り方を教わる女性たちの姿もみられた。

第3回 実践「スノーシュー体験の指導者養成」

実施日:平成26年3月22日(土)

今回は、ガイド養成講座の受講生を対象に、冬の体験プログラムづくりのための、スノーシューの使い方、雪道をガイドする際の注意点等を中心とした実践講座を行った。